Biophilia Institute
Joint International Seminar by PAN and JSPS, Biophilia Institute 2020

創動運動実施技術を利用した器具の開発及び商品化

〇団塊世代の高齢化と社会保障
 平成22年国勢調査で昭和22-24年生まれの団塊世代は654万人おり、数年で団塊世代は80歳(我々は要介護適齢期と考えている)となる。これにより、社会保障関係費の増大が進み、社会の持続が不可能になるとの危惧が生まれている。
我が国は国民皆保険であり、必要とされるリハ医療が行われてきたが、要介護者の増勢は2000年218万人、対高齢者比9.9%(高齢者2204万)、2019年668.9万人対高齢者比18.5%(高齢者3544万)と著しく増加傾向にある。要介護者の増加を抑えるため、パタの利用が効果的であると考えられる。身体機能の活性化は次の実証実験からも明確である。

〇 実証実験
2011年に科研費 A(21249036)を受領し、脳機能研究の担当者として6施設でランダム化比較試験を実施した。その結果は全ての試験で理学療法士の他動運動よりも我々の進める「創動運動」の方が脳機能の活性化を実現していることを、図1の通り確認した。この創動運動を具現化したものが「パタ」である。
新たなリハビリ医療として、本補助金を得て、「パタ」が社会に普及することが出来れば、障害を克服して充実した長寿生活が可能になる。諸国民の期待に応えたい。