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リハ医療介入方法を多様化し、これまでの研究を基礎に、障害の克服が期待できる自律的な運動リハを社会に導入できるようすすめるRCT研究をおこなう。
リハ医療で代表的な介入方法は理学療法士による他動的な理学療法である。
そして、人的な増員や、機器の発展・投入、多数のロボットの導入など多面でリハ医療は進歩している。
しかし、国民皆保険で、必要なリハ医療を得られている日本の現状を見ると、その成果を十分とすることはできない。
理学療法士による他動的なリハ医療と創動運動による自律的な運動リハの間のRCTを実施し、より有効であること、または効果に遜色がないことを確認する必要がある。
RCT研究の結果により、長寿を獲得した人類に、加齢とともに増える、脳機能障害や骨折等からの身体障害を克服し、介入の結果、自立生活を維持できる医療手段を提供できる。
WHOの報告では、毎年、世界中で1500万人が脳卒中を患い、死亡500万人の他、500万人が恒久的に障害者のままであり、家族やコミュニティの負担となっている。日本でも社会保障関係費の増大が進み、社会の持続が不可能になるとの危惧が生まれている。
厚生労働省「平成30年版厚生労働白書」によれば、脳血管疾患(脳出血や脳梗塞など)の患者数は2017年約111.5万人である。その多くは、身体機能回復のために脳機能障害のリハを必要とし、受けている。しかし、リハの効果は、障害後数ヶ月間は期待できるが、その後の慢性期においてはあまり期待できないのが現状であり、また前項に示したWHOの脳血管障害による障害者に関する報告もある。こうした医療効果の状況もあり我々の研究の重要性は明らかである。